株式会社日本経営

方針展開ご支援について

著者名

工藤 美和

2024年5月21日

方針展開の実状

 『方針展開』…なにやら耳慣れないワードですが、手短に説明すると「組織方針から導き出した中期的な重点項目を、現場レベルでのプロジェクトや部署・委員会の目標にし、達成に向けて何をすべきか明確にする」ということです。

方針展開がつまづく3大要因

方針や重点項目に由来するプロジェクトが、現場でうまく進まない理由はさまざま。多くの病院で聞かれるお悩みをまとめました。

現場との乖離が大きい

重点項目があまりにも簡潔な表現、またはあえて方向性のみを示すものだった場合、現場メンバーはそれを「自分たちが抱える日常課題の延長上にある」とは理解しない傾向がみられます。重点項目に添えられた目標数字が自らの日常業務とどうリンクするのかよく分からず、「そもそも私たちには関係ないのではないか?」と解釈して参画しないことがよくあります。

プロジェクトマネジメントが難しい

現場は日々の出来事への対処で精一杯になりがちです。なかなか未来を見据えたプロジェクトにまでは手が回らず途中で挫折する、そもそも企画を立てる時間もないというケースも珍しくありません。

組織横断型プロジェクトの土壌がない

基本的に方針展開の重点項目は、一つの部署がやり方やツールを変えたくらいで成立するものではありません。組織横断型プロジェクトを進める仕組みや土壌がなければ、たとえトップが音頭を取ってもなかなか思うように進まないでしょう。

方針展開を成功させる3つのポイント

NKリーンでは以下のことに注意してご支援を行います。

①トップダウンとボトムアップを使い分ける

そもそも方針展開は、トップダウンなプロジェクト(改善計画)。にもかかわらずうまく進まない時は、それなりの要因があるものです。それを探るには、まずは現場で「小さな問題解決」(=ボトムアップの改善活動)を試みます。改善活動の切り口を使い分けることで、それまで動かなかったものが動き出すということが少なくありません。

②現場管理者をサポートする

方針展開を成功させるには、現場に「新しいものを受け入れる土壌」を作る必要があります。どれほど素晴らしい施策でも、現場では何らかの形でギャップやハレーションが起こるもの。一方的に現場管理者にミッションを与えただけでは、やがて疲弊するだけです。この機会に、幹部/現場管理者/スタッフの役割を決めた上で重点項目に紐づく「身近な課題」をテーマに活動計画を立ててみましょう。プロジェクトは、現場のハレーションをこまめに解決する現場管理者がいてこそ進むもの。「幹部=ミッションを押し付けてきた人」ではなく「問題解決のパートナー」と感じてもらえるアプローチが重要です。

③組織全体を巻き込む

看護部は病院組織の最大部署であり、経営やケアの質に大きな影響力を持つことから、「何もかも看護部任せにされがち」な傾向がみられます。しかし当然ながら、病院運営やチーム医療を看護部だけで担えるはずがありません。プロジェクトが成功する病院は、いずれの場面においても他部署や他職種との対話・協働があります。さまざまな課題を看護部だけで抱え込まずに、いかに周囲と協力していくか。そのためにも建設的な「対話」や「交渉術」といった技術が必要になってきます。もちろん、病院としてのオフィシャルな協力姿勢や進捗管理体制を整えることも外せません。


外部コンサルタントがもたらすもの

「方針や重点項目に由来するプロジェクトが進まない」――その背景にはやり方、考え方、環境などの要因が絡み合っています。それらを克服するには、すべての事情を整理した上で「組織全体で協力する文化」を作ることが必要です。もちろんそれを短期的に作ることはできませんが、先頭を切って「現場から始める組織改革」に取り組み始めた看護部リーダーたちがいます。全員に共通していることは、明るく、勇気と責任感があり、そしてなにより看護の仕事が好きだということ。私たちコンサルタントは、そんなリーダーたちとタッグを組んで、問題を洗い出し、しくみを作り直し、組織内調整やガバナンスを再デザインし、さらに現場管理者のプロジェクト管理力向上などをご支援しています

この記事を書いた人

著者名

工藤 美和

役職

業務プロセス改善コンサルティング部
副参与
医療経営学修士(MHA)

2000年に渡米し、リーンマネジメントを習得。 北米・日本での実績多数。仕事の原動力は「医療 従事者がやりがいを感じる環境作り」への情熱。

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