―2つの病院が並んで動き出すまで
「間に挟まれなくなった」
現在、改善活動は継続しています。
月1回の定例会が続いており、活動は自走し始めている段階です。
2つの病院が同じ法人内にありながら、それぞれが独立して動くことが多かったこれまでとは違い、いまは議事録を共有し、お互いの取り組みを確認し合う流れができています。
「お互いのことを知る」という部分が、確実に進んでいます。
新しいプロジェクトが動き出した
改善活動の中から、新しい動きも生まれました。
新卒採用をテーマにした推進チームが立ち上がり、両院で人材育成や教育の仕組みづくりを始めています。
これは短期で成果が出るものではありません。
4月を迎えて初めて結果が見えてくる、時間のかかる取り組みです。
しかし、「新しいプロジェクトが立ち上がる」という事実そのものが、変化の表れでした。
コミュニケーションの変化
もっとも大きな変化は、関係性です。
以前は、「ちょっと聞いてよ」と事務を介して調整する場面が多くありました。
両院の看護部の間に、事務が入る構図が当たり前でした。
しかし今は、看護部同士が直接やり取りする場面が増えています。
「間に挟まれなくなった」
この言葉が、その変化を端的に表しています。
改善活動は、業務だけでなく、組織間の関係性にも影響を与えていました。
経営への影響はこれから
現時点で、経営数字に直結しているかと問われれば、「まだ」という認識です。
ただし、ベッドコントロールがうまく回れば経営的なメリットは出てくる可能性があります。
成果がすぐに数字に表れるものばかりではありません。
新卒採用のように、長いスパンで見ていく取り組みもあります。
継続の理由は「課題起点」
改善活動が続いている理由は、共通の課題から始めたことにあります。
無理に「共有」させるのではなく、「同じ課題をどう解決するか」という起点でスタートしたことがやりやすさにつながりました。
2〜3か月のタームで小さな成功を積み重ね、現場に反映させる。
「意味がある」と実感できることが、継続の原動力になっています。
可視化と役割の明確化
効果的だった仕組みの一つは、議事録の共有です。
共通のスペースにスレッドを立て、議事録を確認し合う。
取り組みを可視化し、互いに把握できる状態をつくりました。
また、「誰が何を言うのか」という役割設計も整理しました。
事務側が助言し、「これは進めてよい」「これは相談が必要」と判断基準を明確にしたことで、迷いが減りました。
方法論としては、外部の確立された仕組みを“きっかけ”として活用しました。
ゼロから考えるのではなく、型を活用したことが動き出しを支えました。
さらに、看護部長や副看護部長にマクロ視点を浸透させる働きかけも行いました。
もっと早く詰められたかもしれないこと
一方で、導入初期には課題もありました。
走り出すまでに混乱があり、法人・看護幹部・外部支援側の役割分担やストーリーを、事前にもう少し詰められていればスムーズだったのではないかという振り返りがあります。
改善が軌道に乗るまでの間、要所でのフォローや、体制変更のタイミングでの短期的なサポートがあれば、より安心して進められたと感じています。
進化し続けるために
進化し続ける組織に必要なものとして挙げられたのは、
「適応できる人材」
「周囲を巻き込める人」
変化を前向きに捉え、周囲を引っ張っていける存在が重要だと感じています。
いまの状態
この法人の改善活動は、数字で測れる成果がすべてではありません。
両院が同じ方向を見るようになったこと
直接対話が増えたこと
共通課題から自然に連携が生まれたこと
改善は、業務の効率化だけでなく、組織間の空気を変えています。
活動は、いまも続いています。















