漆原 義寛 氏
医療法人社団総生会 麻生総合病院・麻生リハビリ総合病院 事務部 課長
病院概要
医療法人社団総生会 麻生総合病院/医療法人社団総生会 麻生リハビリ総合病院
所在地:川崎市麻生区上麻生6-25-1/川崎市麻生区上麻生6-23-50
病床数:199床(特別室2室 個室30室)/180床(個室12室・4床室42室)
看護基準:10:1看護/13:1看護
職員数:481名(うち、看護職員数187名)/242名(うち、看護職員数93名)
患者数:外来:500人/日 入院:170人/―
救急指定:二次救急/―
看護方式:チームナーシング /―
ホームページ https://souseikai.net/index.html
病院間の連携を進める際には、現場スタッフの協力を得るとともに、プロジェクトを円滑に運営するための仕組みづくりが不可欠です。麻生総合病院・麻生リハビリ総合病院では、LEAN(リーダー開発プログラム)の一環として「2病院間の連携」に取り組みました。今回は、ファシリテーターを務めた事務部課長の漆原義寛氏に、プロジェクトを通じて直面した課題と学びを伺いました。
ファシリテーターとして2病院の連携に苦労された点は?
最も苦労したのは情報共有の部分です。看護師の勤務体制は夜勤もあり、スケジュールが合わないことが多く、連絡調整に時間を要しました。加えて、院内でEメールアカウントを持たない職員もおり、やり取りがスムーズに進まないという特徴もありました。プログラムが軌道に乗るまでの間は、特に手間取ったと感じています。
また、自分自身の反省点として、ゴールは理解していたつもりでも、具体的な作業レベルのステップ把握が十分でなかったと感じました。もっと事前に確認できていれば、参加者がストレスなく研修に集中できる環境を整えられたのではないかと考えています。今後はその点を改善し、より良い運営に努めたいと思います。
進捗管理のポイントを教えてください
最初に転がりだすまでが一番大変でした。『まだ連絡していません』『何も進んでいません』という状況が続く中で、最初の一歩をどう踏み出させるかに力を注ぎました。そのために声掛けをしたり、必要に応じてグループウェア上にスペースを準備して「これを進めてください」と具体的に示すなど工夫を重ねました。
一度動き出せば、参加者自身で主体的に進めてくれるようになり、やりがいを感じました。コミュニケーションの取り方や進捗の促し方は、今回のプログラムだけでなく、今後の法人運営においても大きな影響を持つと考えています。とても良いきっかけになりました。
全体を振り返って感じたことを教えてください
今回のプログラムを通じて、スタッフが「改善しなければならない」という気持ちを確かに持っていたことに気づけました。これまでは、その気持ちを具体的に形にする手法やプロセスを持っていなかっただけであり、その意識を引き出せたことは非常に嬉しいことでした。仲間が増えたと感じています。
また、病院には委員会や多職種連携は数多くありますが、プロジェクトマネジメントを体系的に実践する機会は意外と少ないと改めて実感しました。今回のようなプログラムは、スタッフ個人の気づきとともに、法人として仕掛けをどう作っていくかを考える大切な機会になると思っています。
情報共有の工夫や進捗管理の仕組みづくりを通じて、2病院間の連携を推進した今回の取り組みは、現場に主体性を芽生えさせ、改善への意識を高める機会となりました。ファシリテーターとしての経験を振り返りつつ、漆原氏は「次につながる仕掛けづくりの必要性」を強調しています。こうした試みの積み重ねが、組織全体の連携力を強化し、持続可能な医療体制を築く基盤となっていくのです。
インタビュアー
株式会社日本経営 業務プロセス改善コンサルティング部 副参事 工藤 美和















